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    カテゴリ: ひとり言


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    お久しぶりです 長らくブログを放置しておりました・・・
    実は、ちょっとした安物の病気に掛かってしまいまして少しの間療養をしていました。

    子供の頃から大きな病気など一切なく、病院にお世話になる機会は全く無かったのですが、今回望まずしてお世話になる事になり、そこから色々と日本の医療制度の問題点に気付かされました。
    今日は、個人的な気付きを記事にしてみたいと思います。

    先日、新聞の報道で日本の医療費が40兆円に迫りつつあるという記事を読みました。
    税収が50兆円そこらしか無い我が国にとってはかなり過剰な金額と言え、近い将来において破綻の可能性が大きい事は子供でも分かります。

    一方において、病院、特に総合病院のサービスの質というのは経験された方も多いと思いますが、お世辞にも良いとは言えません。高齢化と医療の高度化などの問題が囁かれていますが、個人的な感想としては40兆円も掛けてこのレベルなの と少なからず驚かされます。

    今回、自分で病院に通院してみて感じた事は医療システム自体が患者本位で形成されていないという点です。
    個人的に非常に無駄に感じたのが、必要ない検査が多すぎるという点です。
    今回、始めに検査に行った総合病院では取り扱いの無い症状があった為、近くの病院に紹介状を書いて貰う事になりました。
    翌日その病院に行ってみると何と昨日と同じ検査をまたやるんです 紹介状には、検査結果が同封されているにも関わらずです。正直これには驚きました。色んな科を回され5時間にも及ぶ検査を2日続けてやらされるとは・・・

    病院の言い分としては検査結果の妥当性を検証するというところでしょうが、これなんか明らかに診療報酬が目当てとしか思えません。当然の事ですが、患者は体調が悪いから病院に行くのであって、その状態で、長時間待たされ、検査室をたらい回しにされるのはかなり苦痛を感じます。
    正直、この時点でかなり病院を代わりたい欲求にかられましたが、また3回目の検査があると思うと断念するしかありません。最後に医者の検診があるのですが、病名はもちろん昨日と同じ・・・。
    そして最後に言われたのが、急遽ベッドの空きが無くなって3日間しか入院出来ないんですけど、通院にしましょうか でした・・・
    あの・・・入院出来ると言ったから今日来たんですが・・・。

    まぁ、今回はかなり極端な例だとは思いますが、重複検査に関しては日常的にどこの病院でも行われているのはないでしょうか
    現在は、まず小さな医院に行った後、紹介状を書いて貰い総合病院に行かないと通常より割高の料金を払う事になります。しかし、医院での検査結果を加味しないのであれば、このシステムの意味はありません。まして今回は総合病院で2回同じ検査を繰り返しています。当然、この費用の大部分は税金で負担される事になります。

    一時期、病院の薬の処方し過ぎが問題になり、病院での薬の販売が無くなりましたが、今はこの重複検査が大きな医療費の無駄に繋がっていると思います。
    限られた費用でシステムを維持するにはより効率的な運用が必要になります。今のような事を続けていれば、患者の負担率は上昇し続け、やがてそのシステムは破綻してしまいます。

    医療と福祉は国の根幹をなすものと言って良いと思います。
    私が老人になる頃にはどういう状態になっているのか 考えると少し恐ろしいですよね・・・


     


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    居ますよね〜、こーいう人。
    っていうか、コレ、サラーリーマン時代のワタシです・・・・。
    別に自慢って感じじゃ無いんですけど、良く口にしていたと思います。今から思うとかなり恥ずかしいですが、当時は『オレって頑張ってるよな 』みたいなアピールだったんだと思います。


    今なら分かりますが、残業ってやればやるほど生産性って落ちるんです。遅くまで働いた次の日の集中力とか思考力ってやっぱり低いですから。それが積み重なるとダラダラ仕事をする習慣が付いてしまいます。
    でも、残念ながら日本では『遅くまで頑張ってる』みたいな文化があって残業がポジティブに捉えられているのが現実です。
    会社組織の中に居ると残業が日常になり、そこに疑問を抱かなくなってしまうんです。 
    実際のところ会社に長い時間居れば結果が出ていなくてもある程度評価されるという面もありますしね。

    特に客商売の場合などは私もそうでしたが、店の営業時間が10〜20時で出勤が9時になるんで、営業時間が終わってすぐ帰れたとしても11時間労働になります。昼休みの概念なんか無くてお客さん来たら対応しなくちゃダメですし。
    当時は何かヘンなジンクスがあってカップラーメンにお湯を注ぐと必ずお客さんが来るんです・・・
    商談を終えて戻ってくるとカップからふやけた麺が溢れて大変な事になってます・・・

    店を閉めた後は営業のアポイントを入っているので大体13時間位は毎日働いていたでしょうか。 

    こういう残業が前提の営業構造になってる場合、変革を起こすのはかなり困難を伴います。企業文化自体の変更を与儀無くされるからです。 

    良く考えれば本人も、家族も、そして、残業代を負担する会社も含め誰も得しないのはデータを見れば明白なんですけど・・・。ホントおかしな文化だと思います。 
    怖いのはそれが日常になってしまい疑問を感じなくなる事です。
    そして、残業を前提にスケジューリングをするクセが付いてしまうのです。

    当時を思いだしてみると、毎日仕事に追われている感じなんですけど、『目の前の忙しさに疑問を持つ事』が出来ていなかったと思います。無駄な仕事が多いんです。会議の資料作りとか、口頭で済ましたら3分で済んじゃいますしね。
    必要な仕事とそうでない仕事、これが全社的に不明確で昔からやってるから、という理由だけで改善されない事というのは意外と多いものです。

    成果を出す事より会社に居る事が重要視されてくると、当然ですが組織は衰退します。特にこの先、労働人口の縮小傾向が続いてくると一人当たりの生産性というものが非常に重要になってくるのです。
    今まで通り質を量でカバーするような働き方では消耗戦になってしまい、いつかは力尽きるのは明白です。また、長時間労働は、少子化との関連性も指摘されており国の未来をも危険にさらします。

    残念ながら、今の政治は経団連の意向を汲むで長時間労働を助長する方向に進んでいます。
    はっきり言える事は、この『過去の価値観』を捨てさる事。これが最重要です。以前取り上げたドイツの例はもちろんスウェーデンでも6時間労働の導入が進むなど世界は時間短縮の方向で動いています。圧倒的な『量』を持つ新興国を相手にするなら圧倒的な『質』で対抗するしかないからです。疲弊した組織からは革新的アイデアもダイナニズムは生まれません。

    それには、残業する人=無能な人という固定観念を社会に植え付ける必要があるのです。生産性が低いから残業を余儀なくされるんで、完全にスケジューリングの失敗なんです。

    ただ、労働時間が短くなる事は良い事ばかりではありません。今まで以上に結果が求められます。
    すなわち今までは通用した『頑張ったけど(長時間働いたけど)ダメでした・・・。』というアピールが出来なくなるからです。当然、働く時間がみんな同じなら結果の差が際立ちます。
    その意味で甘えの構造を排除したよりシビアな欧米型社会になる事が予想されます。

    サラリーマンの方にとっては痛し痒しとい現実ですが、ホワイトカラーの生産性向上は急務です。 
    量を維持しながら質を向上出来ればベストですが、人間の集中力なんてそんなに持つものではありません。であれば、質を重視すべきです。
    もし、自分がサラリーマンじゃなく個人で商売をしていたとしても今のように働くのか 
    各自が問い直さなければならないと思います。求められるのは結果であり、仕事の質のはずです。

    OECD生産性ランキング万年最下位という不名誉なレッテルは早々は返上しなければならないのです。



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